1月12日(土)
家を出たのが14時ごろ。
時間はたっぷりあるけどお金はさほど無い我が家は、のんびり一般道で。
道中は楽しい。景色を楽しんだり歌をうたったり去年の旅路話に花を咲かせたり、ほがらかに過ごして疲れたら睡眠。
運転手の夫が、わりと身勝手な乗客を乗せてひたすら走り続けてようやく塩尻入りした頃にはすっかり日も暮れていたので、国道沿いの來來亭でお腹を満たすことに。
今年初の、信州の方との接触はあいかわらず心地良い。
そう、個人的に信州の方の人柄の良さには一目置いているのだった。いつ行ってもどこ行っても、嫌な思いをすることがない信州の旅では、安曇野アートヒルズミュージアムのガラス商品売り場にて、子供たちの動向に見張られている感のある非常に心地の悪い思いをしたくらい。
私=嫌な思い出は詳細ことこまかにいつまでも覚えているという、なんとも陰湿なタイプ。
來來亭を出たあとは安曇野まであと少し。
去年は「道の駅安曇野松川」で車中泊したのだけれど、今年はまた違った風情をたのしもうと、入念なリサーチの結果「穂高温泉健康館のすぐ近くにある登山者用駐車場」へ。
どうやらこの時期はイルミネーションも開催。
幻想的な雰囲気。
ちなみにこの旅の写真は全てiPhoneから。
美しい景色満載の安曇野の旅には一眼レフカメラは必須なので、出かける際にカメラ・レンズ、それから忘れてはならないバッテリーとSDカードのセットをチェックし、荷物を積み込む夫にそれらを詰め込んだバッグを手渡した。
我が家では荷物を準備する係の私と、車に積み込む夫がバケツリレー的に協力しあうことになっている。
夫は「SDカードは入れた?」と日頃の私のおっちょこちょいぶりをたしなめる感いっぱいで指摘してきたけれど。
車が長野県の富士見あたりまで差し掛かったころ、カメラのないことに気付いた私の「カメラ載せた?」という問いに、はっとした様子で堂々と「玄関に置いてきたかも」と言い放った。
おわかりになるだろうか、そのときの私の煮えたぎる怒りのマグマといったら・・・。
いつ爆発してもおかしくない状態で、「落ち着け落ち着け」という呪文の合間に「玄関に置いてきたって・・・」という小さな嫌味を発声し、その後約3kmくらいの走行間に少しばかりのいらつきをチラ見させただけに留めておくという私にしてはわりと大人な対応と、途中で寄った100均で「ここはパパがお金を出してくれます」アナウンスで鎮火。
さて旅の話に戻すと、車中泊を予定していた温泉会館のすぐ近くにある駐車場は、その名のとおりすぐ隣に温泉施設があるし24時間?無料の八面大王の足湯もあったり、それから木々に囲まれ雰囲気も良くまことに素敵な場所なのだけれど、どうにもトイレが見当たらない。
入念なリサーチの割に肝心なところが抜けていた。
そこで、もうひとつの立候補地「道の駅アルプス安曇野ほりがねの里」へ向かう。
ロマンはないけど、トイレはある道の駅で一晩過ごすことに。
早速トイレを利用した際に、充実した自動販売機の中に「冷凍食品の自動販売機」を見つける。
やきおにぎりとか、たこやきとか、フライドポテトとか唐揚げなんかの。
久しぶりに見た喜びと懐かしさから、子供たちに「温かい夜食が食べたいと思わないかい?」と誘導。
案の定喜んで飛びついた子供たちと、懐かしさと珍し感で興味津々の夫婦とでその自販機に向かう。
自販機を前にあれこれ悩んだ結果、「フライドポテト」を選択。
350円という値段が高いか安いか判断が麻痺するほどワクワクしながら、1000円札を投入。
全ての商品にランプがついて、フライドポテトのボタンを押す。
が、しかし。
押せども押せども無反応。
ランプはただ点いているだけ。
やっけになって、たこ焼きやら唐揚げやら押してみるもやはり無反応。
「なんだなんだ」と軽くパニクるソラオト一家が次に見たものは、突然ガタンという音とともに落ちてきた冷たいままの冷凍おにぎり。
そして天命をまっとうしたかのように、全てのランプが突然消えて自販機そのものが真っ暗になるというまさかの事態。
一瞬何が起きたのかと面食らっていると次に突然明かりが点灯。
そして何ごともなかったかのように「販売中」のランプ。復活も早い。
やれやれ。
いや、そうじゃなくて。
お釣り!
冷凍のままの焼きおにぎりを提供してきた上にお釣りを出さないとは、これじゃあぼったくりじゃないかと腹を立てて自販機を蹴り飛ばすも、モラルの高い3歳次男に「蹴っちゃだめ、蹴っちゃダメ!!」と泣き叫ばれる始末。すみません、と謝って冷たい焼きおにぎりを持ち帰る。
幸いにもここで朝を迎えることになっているので、翌朝8時開店という隣の物産センターに報告しようということに。
焼きおにぎりは持参したコールマンパーティースタッカーに保管。
そして持ってきた冷たい焼き鳥をつまみに乾杯などして、就寝。
翌朝、早速例の焼きおにぎりを持って昨夜の出来事を報告。
対応してくれた物産センターの年配のご婦人は非常に恐縮して「申し訳なかった」とすぐさま1000円を返却。
嫌な顔ひとつせず。
やはり信州の人はいい人だね、と夫とご機嫌よく道の駅出発。
穂高神社に到着したのは9時近く。
凛とした空気の中、参拝。
所要時間15分。
このために、車中泊。それもまたよし。
恒例とはそんなもの。
次に向かったのはVif穂高。
毎年ここの駐車場で朝食。
本当は車中泊もここでできるといいのだけれど、残念ながら夜間はトイレが使えない。
静かで清々しくたいへん心地の良い場所。
朝食後、次男は雪遊び。
子供は風の子。元気。
・・・長男は車内でDS漬け。3歳と10歳の温度差。
トイレがてら産直所を覗いてみる。
気がつくと買い物。
パンとか野菜とか漬物とか定番的なものを手堅く購入。
ここでもお店のおじさんとほほえましいふれあいを経験し、勧められるがままにスタンプカードを作成。
年に何度来れるのだろう・・・。
そして、いつもなら白鳥湖へ向かうところだけれど、今年のソラオト家が向かったのはキャンプ場。
キャンプはできないけれど、視察に。
しかしながら、キャンプ場というところはたいがい山の中にあって、この時期山の奥に入っていくのはちょっと勇気と慎重さが必要となる。
スタッドレスタイヤのハイエースだけれど、二輪駆動なので無理をしない。チェーンは積んでいるけれど、できれば巻きたくない。
そんな軟弱モチベーションなので、進む山道が突然雪道&アイスバーンになったところで引き返す始末。しかもオールバックで。
くねくね道をオールバック・・・。あらためて夫の運転技術に賛辞を呈し、結局たどり着けなかったそのキャンプ場は「憩いの森オートキャンプ場」
道のりを確認できたので、今年出撃決定となる。
キャンプ場を後にして次に向かうは、「安曇野ワイナリー」
営業しているのかしていないのかものすごく不安にさせるようなオーラがムンムンしているも、中に入るとまあ素敵。
意味もなく何度も行きたくなるほど清潔感あふれるトイレと、ここでもまた人情味あふれる接客を体験し、次から次へと勧められるがままに試飲を愉しみ。そうしてもれなくワイン購入。
信州の人は商売上手なのかと気づく。
さらに、帰路はキャンプ場巡りの旅と化す。
松香寮オートキャンプ場。
こじんまりとした、でも居心地の良さそうなキャンプ場。
言うなら、公園的な雰囲気。
すぐ横に車を停められる区画サイトと、車は入れないが林間のフリーサイトがあり、日帰りのバーベキューコーナーも。
ただし、何ども言うようだけど、こじんまり。
キャンプ場のすぐ向いには川。
ここのキャンプ場は住宅地というか、平地にあるので冬場でもいけるんじゃないかと思いきや冬期休業とのこと。
残念。
さらに南下して。
諏訪湖周辺のキャンプ場を探してみる。
いくつかある中で、なんとなくの雰囲気で二箇所チョイス。
そのうちのひとつ。
こちらは雪に埋もれてわかりにくかったけれど、おそらくフリーサイト。
そして車乗り入れ不可?
でも、穴場的な場所でロケーションが非常に好ましい。
こちらもシーズンが始まったら利用決定。
ほぼキャンプ場巡りがメインな旅路、非常に充実して無事帰宅。
お疲れさまでした。
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